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出版日2026-02-12
出版社日経BP
著者石井 大地
レーティング
レーティング取得日2026-02-18
概要
詳細
(「はじめに」より)
 筆者はここ最近、AI前提の開発プロセスについて教えてほしいという要望を受けることが増え、AIを前提とした開発プロセス、すなわち「AI駆動開発」に関して多数の講演や研修を実施しています。このことが、本書を執筆する動機となりました。
 本書を執筆した目的は、企業内の様々な組織において、実際にチーム開発の生産性を高めるために、AI駆動開発をどのように取り入れ、実践すべきか、その指針と具体的なノウハウを共有することにあります。
 ソフトウェア開発に関わる組織には様々な段階があります。実際に特定のシステムを作る業務に携わるプロジェクトチームやプロダクトチームといったレベルもありますし、またそうしたチームの中に、さらに特定の技術スタックを担当する、より小規模なチームが設けられていることもあるでしょう。また、会社全体や事業部など大きなくくりに所属する開発組織というレベルもあります。混乱を避けるために、本書では、案件や製品ごとに設定されるプロジェクトチームやプロダクトチームといった、おおむね数人から十数人程度の単位を「チーム」と呼びます。複数のチームが所属する、企業もしくは企業内の事業部など、事業単位に設定されている開発者の集合体については「開発組織」と呼ぶことで区別します。
 本書の主眼はチームにおけるAI活用にあり、ほとんどの内容はチームに関するものですが、内容によっては開発組織あるいは企業全体で取り組むべきことについても触れていきます。また、チームの中には、顧客コミュニケーションやプロジェクトマネジメントを担当する開発者以外の人材も含まれるケースがあると思いますが、本書はあくまでチーム内でソフトウェア開発業務に関与する人に焦点を当てています。直接的にコードを書く仕事をしていなくても、プロジェクトやプロダクトの意思決定を担うマネジャーやリーダーに関わる話は多々ありますが、開発工程に関わらないセールスやカスタマーサクセスに関する話題には主眼は置いていないことをご了承ください。
 私の考えでは、AI駆動開発を取り入れることで、ほとんどのチームの生産性は数倍、あるいは数十倍にまで高められる可能性があります。ですが、その可能性はいまだ十分に開拓しきれていません。もちろん私自身も、開発者として、また経営者として、「生産性向上は道半ば」という思いを抱えています。それでも、外部から一定の評価を受けている私たちグラファーが培ってきたAI駆動開発のノウハウを言語化し、現場で開発に関わるチームの皆さんに共有することで、ソフトウェア開発の世界がさらに進歩する一助になれないかと考えています。
 
 <目次>
 
 はじめに
 
 第1章 生成AI革命の現在地
 ムーアの法則を超えるAIの進化スピード
 コード補完から自律型エージェントへ
 すべてのアプリケーションがAIエージェントになる
 
 第2章 AI時代の新たな開発手法
 コーディングエージェント
 DevOpsに組み込まれるAI
 新時代の開発手法「バイブコーディング」を知る
 
 第3章 爆発的に生産性を高める「AI武装チーム」の組織運営術
 情報収集:一人で追うな、チームで狩れ
 目標設定:「人を減らしてから生産性を上げる」逆転の発想
 ツール導入:チーム内でツールを統一してはいけない理由
 環境整備:生産性のボトルネックを潰す戦略的投資
 開発プロセス:バイブコーディングを取り入れた高速開発のステップ
 スキル装着:コードを書く力より「問いを立てる力」
 業務分担:プロジェクトマネジメント負荷を減らし、信頼醸成に投資する
 ソフトウェア開発におけるAIガバナンス
 
 第4章 AI武装チームを組織全体に展開する
 人材開発戦略をAI前提に書き換える
 ボトムアップとトップダウンで築く「全員AI活用」カルチャー
 待遇と働き方:生産性向上の果実をどう分配するか
 
 第5章 AI駆動開発にまつわるよくある質問と回答
 AI駆動開発とバイブコーディング
 開発プロセスでのAI活用
 組織でのAI推進と人材戦略
 リスク管理・ガバナンス・AIの限界
 コーディングエージェントやAIツールの使いこなし
 
 おわりに